リザード革の入荷の見込み コロナの影響
アリゲーターとクロコダイルの違いについての記事を書かなくてはいけないのですが
その前に、リザード革の入荷の流れなどをご説明したいと思います。
こちら今回入荷しましたホワイトリザードにゴールドのペーズリー模様を加工したリザード革ですが、
入荷数7枚だったのですがこちらすべてご予約済みとなりました。
再入荷はまだ目処が立っておりませんが
ご希望の方はご連絡くださいませ。
入荷の時期はまだ未定ですが予約可能になっております。
リザード革と言ったらビリヤードのキューなどに使われるのが主流ですが
ファッションとしても人気の素材です。
クロコダイルほどギラつかず、
パイソンほど好き嫌いが別れず、
お品がありながら高級感があり、エキゾチックな雰囲気も持ち合わせていますね。
リザード革のオーダーのご依頼などで、
「只今素材の入荷の見込みがありません」
とお答えすることがあるのですが
現在もコロナの影響で
最近希望サイズのクラストの在庫がなかったりします。
「お問い合わせありがとうございます。
現在リザード大判サイズ在庫ゼロです。
コロナの影響で現地のワシントン条約証明書の発給が大幅に遅れていて、
次回の入荷が全く未定の状況です?
メドが立ちましたらご連絡申し上げます」
と、輸入問屋さんからの返答です。
牛革とは違い、エキゾチックレザーやクロコダイル、リザード革、パイソン革などは
ワシントン条約があるので、素人が簡単に輸入することは出来ません。
タイなどで安く売ってから現地で購入して持って帰って来た。
(税関検査でバレなかった)
というのは犯罪になります。
ネットオークションなどに出ている安い素材はその辺の確認が出来ないので
知らず識らずに犯罪に加担したことになるかも知れないので注意が必要ですね。
リザードは輸入される時、そもそも元が白(青白い場合もあり)
に仕上がってるんですけど(これをクラストといいます)
それを問屋が色々な色に染めるんですけど(売り物やサンプルとして)
こちらから、例えばこの前のグラデーションのグレーが欲しい
サイズは40cm(腹の一番太いところ)
と問い合わせると、
在庫があれば、グレー1枚あります、茶色2枚ありますで注文出来ます。
在庫が無いと染めないといけないので、
希望サイズのクラスト(染める前のもの)があれば
5枚〜染めてくれたりします。
(他の注文とのあいのりになるので2ヶ月ぐらいかかる)
現在はその染める前のクラストも無いという状況ですね。
リザードも大きさが色々ありまして、
cmで表現されます。
こちらの写真のように一番太い部分で換算されます。
こちらは一番太いところが50cmあるので
リザードの50cmUP というふうに呼ばれます。
例えばリザード革を発注する際、(クロコダイルも同じ)
「リザード革が欲しいのですがサイズは40cmUPが希望です」
という感じで伝えれば問屋さんもすぐに分かります。
お財布サイズでリザード革27cm
小さなバッグでリザード革35cm
そこそこ大きいとリザード革40cm
かなり大物でリザード革50cmとなりますね。
なので今回のリザード革の50cmUPはかなり希少な大判サイズとなります。
天然素材なのでサイズが大きいほど年齢を重ねているということになり、
育つまで時間がかかるので値段も高くなって行きます。
そして大きくなるほど傷なども増えるし、鱗は固くなっていきます。
また、パイソンレザーと同じく
バックカットとフロントカットがあります。
バック(背)フロント(腹)となります。
鱗にセンターのラインがあるのが腹部分になりますので、
背中から捌いているわけです。なのでバックカットとなります。
↓
またフロントカットは背の部分がメインになるので
このようにセンターラインが出ないので
ペーズリーの柄物をプリントなどする場合は良いですね!
↓
また人気なお色味でバニラ加工やヒマラヤ加工などもあります。
こちらはバニラ加工のセンターあり(バックカット)で仕上げたウエストバッグになります。
ヒマラヤ加工は写真が無いのですが
ナチュラルなリングマークが入ったヒマラヤクロコダイルと同じ手法でなめし加工したものになります。
最近またまた人気のリザード革ですが
硬さは無く、柔らかく、クロコダイルよりも軽く仕上がりますので人気です。
目安として(税抜)
リザード一枚使い裏面ゴードのオフクロサンで33000円
リザード一枚使い裏面ゴードのマチ付きトートタイプで44000〜48000円(ゴードの使用量で変動します)
パルマ中 43000円
チョコラ中片面 38000円
カフェバック中 40000円 小38000円
リザード2枚使い 60000円〜
となりますのでお問い合わせください。
ご新規様はNANAOBAGの過去作品などの写真などをブログやインスタから引用して頂き
お見積りのお問い合わせをいただければ幸いです。
やはり天然素材なので人間の思うように仕入れられません。
無いときは無い。
あった時はラッキー!ぐらいの心持ちが大事ですね笑
絶滅危惧種、乱獲や密猟を避けるため、
ワシントン条約で守られていますが、
生産している現地のファームや国にとっては
大きな輸出利益となり、国益になりますので現地の人々の生活を支える
大切な資源です。
しっかりとした輸入ルートから入荷した素材を扱うことをオススメいたします。
百貨店などでの販売は、
CITESというワシントン条約をしっかり通った代物であるか
チェックしたりもします。
リザード革ももともとは命であり、
素晴らしい素材なので
無駄の内容に活用したいですね。
「生き物は二度殺してはいけない。
一度殺したら、次は生かさないといけない。」
と、蝦夷鹿のハンターの方の言葉を聞いたときに
本当にそのとおりだと思いました。
命をいただくものとして、命を大事に扱わないといけない。
それは革という素材に携わる人間すべてが意識していることだと思います。
命が製品になり、
それをお使いになられるお客様もまた
その言葉の意味がわかる方々であると嬉しいです^^