今日はパイソンレザーについて私の知る限りをお伝えしようかと思います。
とは言っても、私はパイソン革の製造工場では無いので、知っているといっても
そこまで詳しくはないですけど🤣
いままでブランド品のお財布などをギフトしていた方は是非この辺でエキゾチックレザーの魅力を知ってもらいたいです。
ブランド品に飽きてきた頃、胸にキュンとくるのはやはり憧れのエキゾチックレザーじゃないでしょうか!
今回はエキゾチックレザーの中でもわりと入りやすいパイソンをご紹介したいと思います。
まー簡単に魅力を伝えられたらと思います。
パイソンは最初はマットな質感なのですが
使い込むほど艶がましていき、最後にはツヤツヤのテカテカになりますよ。
その経年変化が経年美化と言っても良いほど
使い込めば使い込むほど味わい深くなっていきます。
手触りはすべすべの赤ちゃんの素肌のような質感で
触ってて気持ちが良いです。
パイソンってどこ産?
基本的にインドネシア産です。乾皮(スルメ状態)で輸入されることがほとんどだと思います。
(生でバケツ塩漬けで輸入されることもあるが輸入コストが高くなる)
これを一度戻して白い鞣革にした状態をクラストといって、さらにそこから色をつけたり、オシャレな箔押しをしたり、ヌバック加工にしたりと
さまざまな工程を経てバッグや靴の材料となります。
パイソンの斑紋をそのまま残したものもあれば、ブリーチで消したものもあり、ハーフブリーチという薄く斑紋を残すやり方などさまざまです。
主に輸入出来るパイソンはワシントン条約で決まっていて
モラレスパイソン
ダイヤモンドパイソン
レッドパイソン
なのですが
高級ブランドなどで扱われている
高級なパイソンは
モラレスパイソン、ダイヤモンドパイソン の2種
レッドパイソンは個体があまり大きくないのと、鱗の並びが上の2種と若干異なり、蛇腹が細いんですよね。
なので私はあまり好まないのでほとんど使用しません。
黒に染色したダイヤモンドパイソンとモラレスパイソンを見分けるには
プロじゃないと難しいですが
レッドパイソンは明らかに違うということがわかると思います。
レッドパイソンはウエスタンブーツやインポートのヒールなどでたまに見かけますね。
というわけでNANAOBAGで使用しているのは、モラレスパイソン、ダイヤモンドパイソン となります。
鱗が安定していて美しいのがモラレスパイソンですサイズも幅40cm最長で5mぐらいかと思います。
ダイヤモンドパイソンは斑紋が菱形でこちらは大きいものだと12mぐらい、幅80cmという大物も存在しています。
最近モラレスパイソンが多いですね。取引先がモラレスが多いので必然的にうちもモラレスが多くなります。
大蛇も手に入れようと思えばあるんですけど、値段もお高いので最近はよっぽど好みの個体が出ない限り仕入れないです。
こちらのお財布の蛇腹が出ているものがバッグカット(背開き)
ピンクのお財布がフロントカットです(腹開きで蛇腹を切り落としてます)
インポートブランドではフロントカットのバッグが多いと思います。
なんでだろ?海外ではフロントカットの方がヘビ模様が綺麗に出るからスタイリッシュなのかもですね。
日本では蛇腹が中央にあるバックカットの方が人気です。
他にも色々な加工があって面白いですよ。
こちらは白鞣の真っ白なパイソンにイタリアのフィルムをコーティングしたものです。
イタリアのフィルムは輸入量に限りがあるのでなかなか追加が出来ません。
なのである時にゲットしとかないと追加が出来ないので
こちらの素材も大事に使ってます。
美しい花柄プリントでありながらパイソンの天然のフリルが綺麗に立体的に出ているので
存在感とラグジュアリーな雰囲気がたまりませんね。
そしてパイソンの魅力は軽さです。
そもそも素材がめちゃくちゃ薄いので厚みは0,5mmぐらいが平均かと思います。個体が大きくなると厚みも増しますが
厚くても1mm程度 大蛇だと1、5mmぐらいあるものもありますが
基本的に薄い素材です。
私は過去にインドネシアの蛇工場を見学したことがあって
日本のなめし工場の社長に無理を言って同行させて頂いたのですが、
バケツに塩漬けなのかなんかの薬品で腐らなくさせた蛇君を
床に広げたパイソンを男の子が丸い石を使ってゴリゴリと肉をこそげ取ってました。
手作業なんですね。
普通の河原に落ちてそうな石です。両手で持ってゴリゴリと。
椅子はビール瓶のケースみたいなプラスチックの箱を逆さまにしたようなものでした。
肉をこそげ取られたパイソンは板にホッチキスで一枚一枚貼り付けられて
乾燥させられてましたね。
十五年前の話ですけど彼らの労働賃は当時月給5000円ほどだと聞きました。
輸出をしているのはインド人ではなく華僑の人でしたよ。
インドネシアなどは政府がそもそも賄賂でズブズブなので
相当な金額を華僑の人たちが収めてるんじゃないかなと20歳そこそこで
世界とビジネスするって闇深いな〜なんて思ったものです🤣
南アフリカのオーストリッチもほとんどが外国人の貿易で(主に白人)
現地の人たちは労働者にすぎません。
なめし工場は強烈に臭いです。
着ていた服から下着から全部捨てるレベルで臭いです。工場を数分見学しただけで匂いが染み付いて石鹸で洗っても落ちません。
石灰液に漬けて皮の繊維をほぐし、全体を柔らかくしたり
余計なタンパク質を除去したりして腐らない素材にしていきます。
そもそもは生物ですからね。
あれだけの工程と重労働を経てやっと素材になり
さらに政府にがっつり税金と賄賂をとられてるわけですから
お高いわけです。そしてほとんどが養殖です。
だからこその魅力と素材のパワーがあり、
私たちを魅了してくれるんですよね。そして消費することで支えられることもあります。
なので作り手としては
そもそも命だった素材に新しい命をふきこんで
私たちの生活で役立てることで、発展途上国の経済的な支援にもつながると思います。
なんでも石油で再現された偽物ではなく、自然界に存在する素材を身につけることでそして大事に長く愛用することが
美しいファッションを作っていけるんじゃないかなと思います。
NANAOBAGではとくにこだわった(私が気に入った)パイソンのみを厳選して仕入れているので
面白いものが見つかると思います^^
今回はパイソン入門にもおすすめな小物を多く仕上げていますので
是非試してみてください^^
パイソン革でのバッグのオーダーもおすすめですよ!
小物から入ることを是非おすすめします^^
お財布は特に良いと言われたますね!
お金の神様でもある蛇さんです。
入ったら出ない(鱗にひっかかって)という由来もあるそうですよ!
パイソンって蛇なんでしょ??って嫌がる方も多いかと思いますけど
私だって生物の蛇はさわれませんし、
道端にいたら悲鳴をあげますよ🤣
素材と生き物はまた別物です。
そんなこと言ったら、魚だって生きてたら触れます?手づかみで水槽から出せます??鯵サイズで無理でしょ🤣
ピチャピチャされたら悲鳴をあげるでしょ笑
でもお刺身は食べるでしょ。
同じことですよ。
まーそんなこと書かなくても好きな人は好きだし、
興味ある人は興味あるからNANAOBAGのブログを読んでるでいちいち書かなくていいんだけど🤣
たまにアンチがいるかもしれんので🤣
というわけで、パイソンってどんな素材なの?って興味がある方は是非身につけてみてください^^
巳を守るなどとも言われているのでお守り代わりになれば嬉しいです!
とても素敵な素材ですよ^^